お菓子作りの「なぜ?」がわかる
製菓理論とは

大切なのはレシピよりも材料と作業工程
温度や混ぜ方1つでできあがりに差がでます

  • バターに卵を入れたら分離してしまった
  • メレンゲをうまく泡だてられない
  • ケーキを焼いたら小麦粉の固まりが混ざっていた

こんな経験はありませんか? お菓子作りの失敗あるあるです。

何気ない一言に隠された、レシピの本当の意味

バターを室温に戻すとは?

たとえばレシピ本に「バターを室温に戻す」と書いてあったら、皆さんはどうやって室温に戻しますか?

小さい頃からお菓子作りが趣味で、そこそこの数のお菓子を作っていた私でも、しっかりとした製菓理論を理解するまでは、買ってきたバターを箱のまま夜冷蔵庫から出して朝まで放置していました。
実はこれ、よくやりがちなミス。

一言で「室温」と言っても、夏の室温と冬の室温は10℃以上(地域によっては20℃)違います。
ということは、夜にバターを出して朝になったら、夏の方が柔らかく(もしかしたら溶けているかも)、冬の方が固いですよね。
夏、冬、柔らかさの違うバターを使っても、生地の出来上がりは同じになるでしょうか?
答えはNOです。

シンプルな素焼きクッキーひとつ取っても、バターの柔らかさで生地の状態や焼き上がりはかなり変わります。が、その大切さに気づいている人は意外と少ないです。

メレンゲに砂糖を数回に分けて加えるのはなぜ?

卵白にお砂糖を3回に分けて加える」と書いてあったとしましょう。

なぜ3回なのでしょうか?1度に加えてはいけないんでしょうか?

そもそもどうしてお砂糖を加えるんでしょうか?
甘くするだけが目的なのであれば、別立てのスポンジケーキなら、卵黄にお砂糖を全量加えてもいいはずです。

これは、お砂糖にはメレンゲの泡を安定させる働きがあるためです。
お砂糖を加えないただのメレンゲは、泡の安定性が弱いので気泡がどんどん潰れてなくなります。(泡立った石鹸を思い浮かべてもらうとイメージしやすいと思います)
お砂糖を加えて泡立てることで、気泡が安定し、潰れにくいメレンゲができるのです。

ただし、最初から砂糖を全量加えると、卵白の粘度が増しすぎて泡だてにくくなってしまいます。
なので、最初はお砂糖を少なめに加えてしっかりと卵白に泡を含ませ、その後気泡を安定させるためお砂糖を分けて加えていきます。

もし、メレンゲを作る機会が多い人は、泡立ったメレンゲに砂糖を入れたら、ハンドミキサーの感触をよーく確かめてください。粘度が上がるため、メレンゲが少しゆるくなっているのがわかるはずです。

製菓理論は難しくない!お菓子を簡単に失敗なく作る強力なサポート役

こう書くと「私理系じゃないし、製菓理論なんて無理!」という声が聞こえてきそうです。
大丈夫、私の理数は苦手で、いつも赤点ギリギリでした(笑)

本格的にお菓子を作ろうとすると広範囲の製菓理論が必要ですが、バター、卵、砂糖、小麦粉、この4つの理論さえ押さえておけば、たいていのお菓子は上手に作れるようになります。
なんとなく作って、知らぬ間に失敗していたお菓子も、理論がわかれば失敗の原因もわかります。

たとえば、きゅうりの塩もみの味が決まらない、というお悩みありませんか?
レシピ通りに作っていても味が決まらないとすれば、材料のきゅうり1本の重量が違うのに塩の量は常に同じだからです。

人間が美味しいと感じる塩分濃度は、全体の重量の1%。これは血液の塩分濃度と同じと言われています。
今日からきゅうりの重量に対して1%の塩を加えれば、お悩みは瞬時に解決します。

製菓理論もこれと同じ。
ちょっとしたポイントが分かっているだけで、失敗せず、安定したお菓子作りができるようになります。

アイシングクッキーは、バター、卵、砂糖、小麦粉の4つの製菓理論がギュッと凝縮されたお菓子です。
マスターすることで、他のお菓子も上手に作れるようになりますよ!